昼間、
渋谷駅前にある喫煙場所でタバコ吸ってて
何気なく前方に目をやると
多分、休憩中であろう警備員のおじさんが
タバコも吸わないで佇んでいる。
ものすごくお疲れのご様子。
覇気すら感じてこない。
このお方、これまでの人生色んな事があったであろうと容易に察する事ができる。
自分もしばらく物思いにふける。
そして次の瞬間。
ふとそのおじさんの来ている上着の胸の部分に目が止まる。
警備会社の制服であろうその上着の胸の部分に、英語で
「ジャスティス」
と書いてある。
俺、
「ええ〜〜!」
である。
多分、警備会社の社名だろう。
しかしだ。
そのおじさんの(といってもおじいさんに近い)見た目が「ジャスティス」していないし、
もっと言うと、おじさん自体から「ジャスティス感」が醸し出されていない。
もっともっと言うなら、
おじさんなりの「ジャスティス」もあるのかもしれない。
多分ある。
しかし、その会社側の一方的な「ジャスティス感」と
おじさんの「ジャスティス感」があまりにもかけ離れていて
もはや
「ジャスティス」はいづこへ?状態であり
俺の「ジャスティス」も途中から加わわったりして
無言の「ジャスティスの祭典」
「ジャスティス」の使用過多
あたかもその場が「喫煙所」ではなく「ジャスティス所」か?
「ジャスティン?」
いやいや「ジャスティス」です!
「ジャスティス」「ジャスティス」言ってたら
本当の「ジャスティス」って何だろう?って、
もう分からなくなってきたのでここら辺にしておこう。
欲望渦巻く渋谷の駅前で
「ジャスティス」を何回脳内で繰り返してんだろうって思ったら、
少し笑えてきたので
タバコの火をそっと消して
その場から立ち去ったのであった。
言うまでもなく
タバコの吸い殻とともに俺の「ジャスティス」も灰皿に入れて火を消しましたとさ。
(笑)
やはり思う。愛こそすべてと!